湧川哲行

思い出を残したい

SP時代の素晴らしい演奏

私が初めてクライスラーのレコードを聴いたのは、20才の時だった。蓄音機の音も素晴らしかったが、クライスラーの演奏には言葉を失った。SPレコードを本格的に探す以外楽しめないと思った。クライスラーのレコードを数多く手に入れた。まだパソコンや携帯電話がなく現在のようにはいかなかった。それからクライスラーについて色々調べてみた。

フリッツ・クライスラー(Fritz Kreisler, 1875年2月2日:ウィーン - 1962年1月29日:ニューヨーク)は、オーストリア出身の世界的ヴァイオリニスト、作曲家である。
録音歴は、1904年にベルリンでGramophone and Typewriter社G&Tのために5枚の小品を吹き込んだことに始まる。1903年録音とする資料もありますが、私が所有しているアリアは正真正銘1902である。マイクロフォンが発明される以前の、ラッパで集音するアコースティック吹き込みの時代で、編成の大きなオーケストラの音を捉えるのは技術的に困難を伴いました。また、当時のSPレコードの収録時間は最大4分半で、30分を超えるような大曲よりは、3~4分の小品が適していました。
イギリス・グラモフォン社はクライスラーのヴァイオリンで、1926年12月9日(木)と10日(金)にまずメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を、そして15日(水)と16日(木)にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲をベルリン・ジングアカデミーで収録した(ブラームスのヴァイオリン協奏曲の収録は1年遅れで、1927年11月21日・23日・25日に収録した)。特にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、レオ・ブレッヒ、ベルリン国立歌劇場管弦楽団は素晴らしかった。

カデンツは、言葉にならないほど酔いしれた。
クライスラーのテクニック、とくに彼のイントネーションは素晴らしく、深い洞察は音楽を活き活きとさせている。とりわけ緩徐楽章とフィナーレは、どんな称賛の言葉も追いつかないほどだ」「愛の喜び」や「愛の悲しみ」をはじめとする小品がクライスラーの温雅な演奏と相まって、大衆に親しまれました。f:id:wakugawatetsuyuki:20190424095422j:image